■自作と改造
Hands-ons and modifications

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//目次//
//Index//
プチ・スキャナ・アダプタの製作
Build a tiny ALDL scanner adapter
ハイマウント・ストップ・ランプの長寿命化
En-longlifed high mount stop lamp
冷却水温センサ・エミュレータの製作
Build a coolant temperature sensor emulator
外せるヘッドライト・スイッチ・ノブ
Removable headlight switch knob
フード・ストッパーの製作
Build a food stopper
非常用フード・オープナー
Emergency food opener

●プチ・スキャナ・アダプタの製作
Build a tiny ALDL scanner adapter
<きっかけ>
 2005年の3月頃,久しぶりにカマロを走らせようとしたら妙にアイドリングが高いことに気づきました.エンジンの暖気が終わってもアイドリングが1800rpmぐらいあるのです.サービス・マニュアルを参考にして,あれこれ調べたものの原因がわかりません.
 Fbody保存会(fbody.jp)の掲示板でアドバイスをもらって,IACモーターやPCVバルブを交換しましたが症状に変化がありません.挙げ句にエンジン窒息テストまで試みましたが原因はつかめずじまいです.
 そこでECMが把握しているエンジン回転数を調べるべく,スキャナを導入することにしました.

<市販品か自作か>
 AutoXrayのEzScanシリーズを購入すべく検討していたのですが,パソコンにデータを保存して後から見られるようなのは,EzScan5000/6000みたいな上位機種だけで,しかも使用頻度を考えると,少し高いなぁと思っていました.それでも安いお店があれば,手をだそうかと思って,あれこれインターネット上を探していると,日本向けに出荷してくれるお店の価格は,かなり値が張ることに気づきました.
 EzScan6000ならパソコン接続用ソフトも付属していますが,EzScan5000だと別売で80ドルぐらいします.結局,600ドルぐらいはかかりそうでした.
 そこで!かねてから目をつけていたフリーウェアのALDLスキャン・ツール”WinALDL”を使ってスキャンすべく,スキャナ接続用アダプタを製作したところ,一発で動いてくれました(^^)/ これでハイ・アイドルの原因解明に一歩前進できるかも?
 WinALDLはこちらです:
http://web.telia.com/~u60113744/software/winaldl/winaldl.htm

 下記は開発者ご本人のドメインを使ったミラー・サイトのようです(今はこちらが本家かも?):
http://winaldl.joby.se/

<ALDLスキャナとは>
 ALDLとはAssembly Line Diagnosis Linkの略で,組み立て工程でECM(エンジン・コントロール・モジュールまたはエレクトロニック・コントロール・モジュール)を含むエンジン制御システムが正常に動作しているかどうかを診断し,エラーがあればそれを報告するものです.同時にエンジン回転数,空燃費マップ,空燃費マップの学習状態,エンジン制御系各センサのデータ(MAF,MAP,冷却水温,O2センサ,スパーク・リファレンス・パルスなど),車速など,ECMが把握している情報を出力します.1970年代に「大気ガス浄化」のためエミッション・コントロール法が施行されたことに対応するため自動車エンジンの電子制御化を進める上で不可欠のものだったようです.
 ALDLは,GMによって開発が進められ,1982年にALCL(Assembly Line Communications Link)として登場し,その後にALDLと名称が改められました.これは第1世代のOBD(On-Board Diagnosis)であり“OBD-1”とも呼ばれます.ディーラーではTech 1という高価なスキャナで診断します.OBDは米国で標準化が進められたもので,1996年以降に発売された米国車はOBD-2の装備が義務づけられています.欧州では2000年からは欧州車にも採用されており,日本では2008年以降に採用される見込みです.ALDL(OBD)は1982年に登場したことから,初めてEFIを搭載した3rdジェネレーションFボディにとって不可欠の存在であって,Fボディとともに進化してきたといえるでしょう.
 ALDL(OBD-1)は古い規格なので,現在主流のOBD-2と互換性がありません.ALDL(OBD-1)は12ピン,10ピン,6ピン・コネクタなどに実装されています.3rdジェネレーションFボディでは12ピン・コネクタです.なお,OBD-2は最近流行のCAN(Controller Area Network)とも互換性がありませんが,いずれCANの一機能に統合されると思われます.
 ALDLの概要は,純正サービス・マニュアルST-368-xx(xxはmodel yearの下2桁)に説明があります.
 ALDLには通常モード,ALDLモード(10Kモード),バックアップ・モード(3.9Kモード)があります.ALDLスキャナはALDLモードで使用します.ECMをALDLモードにすると,ECMはエンジンのアイドリング回転数が1000±25rpmになるようフィードバック制御します.つまり暖気後の通常のアイドリング回転数より少し高めになります.なお,ECMのエンジン回転数制御の分解能は25rpmのようです.
 3rdジェネレーションFボディの場合,ALDLコネクタは運転席のヒューズ・ボックスのそばにあります.

<Windows用ALDLスキャナ“WinALDL”について>
 これはWindows 98/Me/2000/XPなどで使えるフリーウェアのOBD-1互換スキャナ・ソフトウェアです.こんなすごいソフトウェアをフリーウェアとして公開してくれているスエーデン国のJonas Bylundに深く感謝します.なお,2007年1月に4年ぶりにマイナー・バージョン・アップしています.ポート番号がCOM1〜COM4だったのが最大COM14まで増えました(^^;
 下記は画面例です.表示できる項目は,これでもかというぐらいたくさんあります.ALDLコネクタと接続されていれば,ALDLモードか否かによらずデータは表示されます.つまり走行しながらリアルタイムで更新されるデータを確認できます.でも,安全のため走行中は使用しないのが賢明です.
 さらに,すべてのデータをCSV形式でロギングしながら測定できるので,Excelなどに読み込んでオフラインで解析することも可能です.
 起動したら,使用するCOMポート番号とECMの部品番号を設定する必要があります.ROMコードは不要です.5 Liter,TBI,V8の'90カマロなら,ECMは1228746です.1228746はカプリスやファイヤーバードの5 Liter,TBI,V8モデルでも使われています.ECMの部品番号は,助手席側のECMを外してラベルを確認するのが確実です.しかし,面倒ならばここで調べられます.
 WinALDLが正式サポートしているECMリストはここにあります.

 
WinALDLの表示例(左:センサ・データ表示,右:フラグ表示) もうすこし詳しい画面解説はここにある

 動作に必要なものは,本物のシリアル・ポートの付いたパソコンと,カマロのALDLコネクタに接続するための簡単なハードウェアです.ハードウェアは後述するように簡単な回路なので,電子工作の経験をお持ちなら自作も容易です.
 ノート・パソコンで使用するには「本物のシリアル・ポート」というのがネックで,最近のシリアル・ポートが付いていないノート・パソコンでは使えないと思います.私はUSB-シリアル変換アダプタ(アイ・オー・データ機器のUSB-RSA-Q2)経由であれこれ試行錯誤しましたがダメでした.ただし,たとえシリアル・ポートが付いていなくとも,(USB経由でなく)ノート・パソコン本体の内部バスと直結するタイプのポート・リプリケータを使い,ポート・リプリケータのシリアル・ポートに接続すれば使えます.私は下記の組み合わせで動作することを確認しています.
  ・Thinkpad X32とウルトラベースX3,Windows XP Professional
  ・Mobio MB20Cとポート・リプリケータ,Windows 2000
  ・Thinkpad 235と本体内蔵シリアル・ポート,Windows 98SE
 増設シリアルPCカード(PCMCIAカード)でも動作するはずですが確認していません.

 WinALDLは160bpsの低速ALDLにだけ対応しています.高速ALDL(8192bps)には対応していません.160bpsというのは標準的なシリアル・ポートの速度ではないので,WinALDLは2400bpsでオーバーサンプリングするというトリックを使ってALDLデータを読み込んでいるそうです.(2400bpsで読み込んでいるとしたらUSB-シリアル変換アダプタでも使えそうな気がしますが…)

<プチ・スキャナ・アダプタ(ADP-25)の製作>
 下記が回路図です.


スキャナ・アダプタの回路図

 DIPスイッチは下記のように割り当ててあります.
  1: Diag mode(Flash code Diag; SESランプの点滅でエラー・コードを判断する)
  2: ALDL mode
  3: SIR Diag (Flash code Diag for S. I. R.;エアバッグ・システムの診断)
  4: ALDL160 (160 bpsモードを使うときだけONする)
  5: ALDL8192 (8192 bpsモードを使うときだけONする)
  6: TCC (トルク・コンバータ・クラッチの強制ON; お試し用です(^^;)

 DIPスイッチは,基本的には必要な機能だけを一つだけONにします.160Bと8192Bは,いずれか一方だけをONにします.現状では,8192Bは使わないので160BだけONにします.
 WinALDLを使うときは,DIPスイッチのS2(ALDL),S4(160B)の二つだけをONにしてください.
 TCCスイッチはオマケで付けた機能ですのでON/OFFは任意です.ONにするとTCCがロックされます.
 ハードウェアは,将来性を考えて8192bpsおよび双方向通信にも対応するようにしておきました.WinALDLは,いまのところ160bpsの「車→PC」方向しか対応してませんが,インターネットで流通しているフリーウェアには8192bpsや双方向に対応しようとしているものがあります.

 アダプタ本体は清涼菓子Pinkyのケースに組み込みました(^^) 半透明なので,LEDの 穴をあけなくとも透けて見えます.
 LEDは表示はWinALDLを使ううえで重要ではありませんが,三つのLEDを設けました.左からAIR(赤),TCC(黄色),RTS(緑)です.AIRとTCCは,ソレノイドONで点灯します.RTSはシリアル・ポートから取り出した動作用の電源電圧が5.5V以上あれば点灯します.
 電源はシリアル・ポートから,いただくので要りません.

 
左:内部,右:全体

 ALDLコネクタのプラグは,電装用の平型の110コネクタ(AMP社 Fast-on端子 .110タイプ)のピンを加工して,片面銅張プリント基板に半田付けして自作しました.ホーム・センターの自動車用品コーナーで購入できます.プリント基板は不要な銅箔パターンをカッター・ナイフで切り込みを入れて,30Wぐらいの半田ごてでパターンを剥離しました.ピンA〜FとピンG〜Mの2ピースに分かれているのがミソです.最初は1ピースにしたのですが,一部のピンが少しでも曲がっているとALDLコネクタへうまく挿入できません.そこで,1ピースをあきらめたところ,すこしコツがいりますが着脱できるようになりました.
 最近,ALDLプラグだけを売っているお店を発見したので,入手して改良するつもりです.


自作したALDLプラグ

 ALDLコネクタのプラグは自作品なので,容易に着脱できるとはいいがたいし,壊れたり断線したりしやすい構造です.そこで途中に15ピンDサブ・コネクタをはさんでおき,15ピンDサブコネクタを着脱するようにしました.

 ALDLコネクタのピン配置は下記の通りです.

+---+---+--~~~--+---+---+
| F | E | D | C | B | A |
|---+---+---+---+---+---|
| G | H | J | K | L | M |
+---+---+---+---+---+---+

   (正面図)


ALDLコネクタのピン配置と信号(正面図)

A: GND (Ground)
B: Diag Mode Select
 (A-B=Short: Flash code, A-B=3.9kΩ: Factory Test, A-B=10kΩ: ALDL)
C: A. I. R. switch
D: S. E. S. light ('90 Camaro RSでは未使用)
E: Serial data (160 bps)
F: T. C. C.
G: Fuel Pump ('90 Camaro RSでは未使用)
H: +12V ('90 Camaro RSでは未使用)
J: (不明)
K: S. I. R. Diag Request (A-K=Short: Flash code)
L: (不明)
M: Serial Data (8192 bps)

Notes:
(1)サービス・マニュアルによると,3rdカマロではE-M間がショートされていることがあります.たとえばVIN-Tはショートされているようです.
(2)サービス・マニュアルによると,3rdカマロで端子Jや端子Lは,キャブレータ車のALDLに使われていることがあるようですが,未確認です.

 ALDLコネクタから15ピンDサブへの変換アダプタ(ADP-26)の接続は下記の通りです:

 (n.c.)は無接続です.

12ピンALDL   DB-15 Female
   A --------- 1
   B --------- 2
   C --------- 3
   D  (n.c.) 4
   E --------- 5
   F --------- 6
   G  (n.c.) 7
   H  (n.c.) 8
   J  (n.c.) 9
   K --------- 10
   L  (n.c.) 11
   M --------- 12
     (n.c.) 13
     (n.c.) 14
     (n.c.) 15


<測定画面>
 八つの画面をタブで切り替えられます.とりあえず前掲のセンサ測定データとフラグ・データを貼りこみます.画面は0.7秒おきぐらいに更新される感じで,時々刻々とエンジン・データを読み込んで表示できます.
 これらのデータはデータ・ロガー機能によって,CSV形式のテキスト・ファイルに保存できます.

 
WinALDLの表示例(左:センサ・データ表示,右:フラグ表示) もうすこし詳しい画面解説はここにある

 下記は測定中の様子です.

 
左:Thinkpad235で測定中,右:Thinkpad X32とウルトラベースX3で測定中

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●ハイマウント・ストップ・ランプの長寿命化
En-longlifed high mount stop lamp
 1989年モデルと1990年モデルのハイマウント・ストップ・ランプは,リヤ・ハッチ後端にあって,12V10Wのマイクロハロゲン球(GE891)が5個も使われています.これは米国の法制度により1986年モデルから採用されたものです.五つの10W球が点灯したようすは昼間でも明るくて視認性が高く,カッコいいものです.ところが電球が数週間毎に順番に切れていきます.1個でも切れている状態は歯の抜けた「レレレのおじさん」のようで,しまりがありません.実にかっこわるい(--)
 でも,ここで述べる改造を施して以来,6年以上経ちますが1個も切れていません.明るさも改造前と違いがわかりません.これで思う存分ブレーキを踏めます(^^;

 GE891は不評だったようで,1991年モデルでは電球は2個に減らされ,GE891は不採用となり,ハイマウント・ストップ・ランプの位置はリア・ウインドウ上端に変更されました.

 当時,GE891は日本でも(おそらく米国でも)特殊な電球でした.4mmピッチのステム部に2本ピンが出た円筒状の電球です.1990年代初頭はインターネットなんてありませんし,一般の電気店や電子部品店や電装部品店,国内のアメ車専門パーツショップですら,GE891の取り扱いがありませんでした.つまりGE891を入手する唯一の手段は,純正ディーラーの窓口で注文するだけでした.最初のうちは1個700円ぐらいでした,それが次第に1,500円,3,000円,…と高価になっていき,1990年代後半には1個3,650円まで値上がりしました.たった1個の小さな電球にH4バルブより多くのお金を支払いますかぁ?  業を煮やした私は,あちこちに問い合わせて東芝がGEと技術提携していることを教えてもらい,合弁会社の東芝ライティング(現GEライティング)から米国General Electric社のカタログを送ってもらいました.
 さて,GE891が切れやすい原因は次のように推定されます.GE891の冷間抵抗値は実測で約1.0Ωしかありません.14Vが加わると,(ストップ・ランプの配線の抵抗値を無視すれば)14Aもの突入電流が流れます.つまりブレーキを踏むたびに定格の18倍もの電流が流れ,フィラメントの断線を促します.ストレス試験をやっているようなものです.(--)
 点灯してしまえばフィラメント温度が急上昇して抵抗値は定格の17Ωに達し,0.8A以下に下がります.
 そこで直列に約1Ω(値はうろおぼえでスミマセン.近日中に確認します)の抵抗を追加しました.これで突入電流は半分以下となり,フィラメントを焼損させる熱エネルギーは1/4以下に減りますが,点灯時の電流は5%ぐらいしか低下しないので明るさはほとんど変わりません.
 なお,直列抵抗には連続点灯時に5個ぶんの約4Aが流れるので少し発熱(約4W)しますから,1Wのセメント抵抗を8個ほど直並列にして製作しました.たとえ連続して電流を流しても手で触れられないほどの発熱はありません.
 これを下記の写真のようにハイマウント・ストップ・ライト裏に仕込みました.


ハイマウント・ストップ・ライト裏の直列抵抗

 GE891は特殊なせいか,国内でヤナセ以外からは入手困難でした.インターネット通販で調べても,なかなか見つかりませんでした.
 信じられないぐらい高額なヤナセ部品にはとても手が出せないので困っていたら,数年前にホーム・センターの照明器具売り場で,偶然891相当の電球を発見しました.なんと松下電工が販売しており,型名はJ12V10WS,価格は700円でした.(^^)V これなら買いだめできる価格ですが,私は上記の対策をしてから球切れしなくなっちゃいました.
 下の写真の左がGE891で,右がJ12V10WSです.松下電工のは,どうやら北欧のOsram社のOEMであり,卓上照明器具に使われているようです.松下電工の製品なので,日本全国で入手可能でしょう.


マイクロハロゲン電球(左:GE891,右:J12V10WS)

 このことをfbody.jpの旧総合掲示板に書き込んだところ,ドラッグ・レース仕様の黒カマロRSに乗るQさんから下記の情報をいただきました.2007年6月時点でも販売されていました:
>三菱のJ12V10W-AXSが\378円で販売しているサイトを見つけました。
>
>三菱 ローボルトハロゲンランプ J12V10W-AXS       \378 

 さらに余談です.純正サービス・マニュアルのST-368-89やST-368-90によると,いずれもハイマウント・ストップ・ライト球は「161」が使われていることになっています.161というのはU.S. trade numberであり,定格は12V10W,ハロゲン・ガス封入ではない普通のもので,直径13mmのウェッジ・ベース球です.しかし実車は'89モデルも'90モデルもGE891です.この不一致は何なのか….日本向けだけGE891なのかもしれないと考えていたのですが,最近になって米国で販売された車両もGE891だったことがわかりました.このGE891の採用は疑問だらけです.161は,コーテシー・ランプやルーム・ランプなどでお馴染みの158(直径10mm,12V3.5Wのウェッジ・ベース球)の10W版で,直径13mmと少し大柄です.
 カマロにハイマウント・ストップ・ライトが採用されたのは1986年モデルからのようで,その位置はリヤ・ハッチ・ゲート後端だったようです.1986年から1988年モデルまでの使用球は161だったのかもしれません.もし,ご存じの方がいらしたら,ぜひご教示ください.

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●冷却水温センサ・エミュレータの製作
Build a coolant temperature sensor emulator
 冷却水温センサの代わりにニセの温度をECMに伝えるエミュレータを製作しました.といっても中身は単純で470Ωの抵抗と1kΩの半固定抵抗器を直列にしただけです.冷却水温センサの正体はNTCサーミスタ(温度係数が負の感温抵抗)であり,20℃では3.0kΩぐらいの抵抗値です.それが水温上昇とともに抵抗値が下がっていきます.


冷却水温センサ・エミュレータ

 これを製作するに至った経緯を説明しましょう.2007年春,2年ぶりにハイ・アイドル症状が再現しました.まずはタコメータ表示を疑いましたが,それが原因ではなく,暖気後もアイドルが800rpmぐらいから下がりませんでした.致命的なのはDレンジやRレンジに入れてギヤがつながると,たちどころにエンストすることです.この状態でもニュートラルならエンジンは快調に4500rpmぐらいまで回ります.
 またエンジンが暖まるまではECMがファスト・アイドル状態を維持するので,アイドリングは1800rpmぐらいあります.この状態でDレンジに入れれば走行は可能ですが,エンジンが暖まるとエンストしてしまいます.結局,この症状が出た日は原因が解明できず,エンストするたびにセルを回してエンジンをかけ,Dレンジに入れる前にエンジンを吹かして急発進し,信号で止まる前にニュートラルに戻すという荒技を駆使して,なんとか月極め駐車場まで戻りました.しかしバックで所定の位置に停止することができず,ギヤがDレンジやRレンジに入るたびにエンストするので,あきらめて人力で切り返しをやって汗だくで所定の位置に駐車させました.エンジンは停止しているのでパワステが効かず,一人で駐車スペースに入れるのに四苦八苦しました.
 その後,センサ類を輸入し,数週間かけてセンサ類を新品交換したり,バキューム漏れをチェックしたりしましたが異常がありません.結局,精魂尽き果てて,数km離れたディーラーまで自走して修理してもらいました.原因はディストリビュータ内部のタイミング・パルス生成用金具が錆で朽ちて折損していたためでした.
 さて,症状はエンジンの暖気が終わると,Dレンジに入れたとたんにエンストする状態です.どうやって数km離れたディーラーまで自走するか? 頭を悩ませました.
 エンジンが暖まるとエンストするので,一昼夜置いてエンジンが冷えた状態で自走することも考えました.数kmの道のりなのでなんとかなるかもしれません.でも3分ぐらいで症状が出始めるので,信号待ちなどを考えるとディーラーまでたどり着くのは困難と考えられました.
 そこでエンジンが暖機していないとECMに誤解させるために製作したのが,この冷却水温センサ・エミュレータです.冷却水温センサへのコネクタを外して,このエミュレータに接続します.エミュレータは2本のピンだけで接続されるので,エンジンの振動などで抜け落ちやすいため,実際にはベルクロ・テープを使ってコネクタに固定しました.この状態でエンジンをかけ,エミュレータの半固定抵抗器を回すとアイドリング回転数を調整できます(^^; だいたい1800rpmぐらいにしておくと,Dレンジでもエンストしませんでした.
 こうして擬似的に低水温状態にするとECMはファスト・アイドルを維持しますから,この状態でディーラーまで自走することができました.(^^)v

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●外せるヘッドライト・スイッチ・ノブ
Removable headlight switch knob
 ゲージ・クラスタを外すには,そのベゼル(外枠)を外す必要があります.ベゼル左上は,ヘッド・ライト・スイッチのシャフトが貫通しているので,どうしてもヘッド・ライト・スイッチのノブを外す必要があります.
 このノブを外すのはコツが必要です.純正サービスマニュアルには「ノブを手前に引っ張りながら,ヘッドライト・スイッチ・モジュール下部にあるボタンを押せ」と書いてあるのですが,その通りに操作してもビクともしません.あまり力を込めて引っ張ると壊してしまいかねません.
 そこでインターネットで調べてみるとコツが必要なことが解りました.つまり「まずライトをONにしてから(つまりノブを手前に引いてから)スイッチ・モジュール下部のボタンを押す」のでした.うまくいけば,スルリとシャフトごとノブが抜けます.
 ところが私のは,過去にノブを外そうとして力任せに引っ張ったせいで内部が少し変型したのか,上記の手順を何度も繰り返さないとスルリと抜けてくれません.それこそノブをシャフトごと外すのに十数分も同じ作業を繰り返しているとイヤになってきます.

 考えてみるとシャフトごと抜く必要はなくて,ノブさえ外れてくれれば十分だと思われました.
 そこでノブだけを外せるようにノブを改造しました.


改造後のノブ

 ノブのシャフトは正三角形です.上記の写真に矢印で示した金属板は本来はノブの内側へ折り曲げられており,三角形の一面と接して抜け落ちないようになっています.
 そこで,次のように作業しました:
  (1)この金属板を細いマイナス・ドライバーの先などで押さえつけながらノブを引き抜く.
  (2)金属板を外側へ折り曲げる.
  (3)ノブを挿し込み,ノブの抜け防止用ねじのねじ穴をφ1.6のドリルでノブに開ける
 ノブは樹脂製なので位置ずれしないように細い半田ごての先でポンチを打ってからドリルで穴を開けます.これは下穴になります.
  (4)さらに下穴を通してシャフト表面にも少し凹みができる程度に穴をうがつ.
 この凹みで,ねじ先がひっかかるようにします.
  (5)ノブのねじ穴をφ2.0のドリルで広げて,φ2.5のセルフ・タッピング・ビスをねじ込み,シャフトを固定する.

 ねじがメッキで光って目立ちすぎるので,油性フェルト・ペンで黒く塗りつぶして完成です.
 今後はシャフトごと外さなくとも,ねじを緩めればノブだけ外すことができます.

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●フード・ストッパーの製作
Build a food stopper
 風の強い日に作業していると,フード・サポートがへたれていなくとも,フードが揺れて作業中にはさまれそうな気がしました.
 そこで!安全のためフード・ストッパーを製作しようと思い立ちました.
 最初はアルミのコの字チャネルをフード・サポートのロッドの部分にはさみ,ベルクロ・テープで固定する方法を考えていました.
 材料を買いに行く途中で,近所の100円ショップ「ダイソー」に立ち寄ったところ,315円のミニ・パイプカッターを発見.3〜22mmぐらいのパイプをカットできるようです.
 カマロのフード・サポートのロッド径は約8mmなので,うまく流用できるかも…ということで早速2個買って帰りました(^^)
 カッター刃はねじ1本で取り付けられており,交換式です.カッター刃が付いたままロッドを締め付けると,ロッドに傷が付いてしまいますし,オイルシールを傷つけるかもしれません.また接触面が線に近く,固定しづらいと想像されました.
 そこで,カッター刃を外し,クランプする部分に0.7mm厚ほどの両面粘着ゴム・テープを貼り付けて準備完了.

 
315円パイプ・カッター改造のフードストッパー

 試してみるとVery good!! 取り付け前は少し強風にあおられると,フードがフガフガ動いていましたが,ストッパーを左右のロッドにかませてストッパーのねじを締めこむと,もはやちょっとの力ではフードは閉まりません.少し強風が吹いても,フガフガすることはなくなりました.

 常時,クルマのグローブ・ボックスに入れといても邪魔にならない小さなサイズ! 1個100円だったら,もっとよかったかも…(^^)

 先日(2007年5月),よく似たアイデアのフード・ストッパーが市販されているのを発見しました.でも,パイプ・カッターを流用したのは私が初めてかも(^^)

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●非常用フード・オープナー
Emergency food opener
 Joshさんのホムペでフード・オープナーのワイヤー切れの話題を読んで以来,ワイヤーが切れた場合,どうすれば良いか頭を悩ませていました.ま,切れたわけではないので,杞憂に過ぎないといえば,そのとおりなんですが…(^^;

 で,私なりに転ばぬ先のなんとやらで,対策を施しました.
 写真のようにフード・オープナーのレバーに紐を結わえ付けておき,ヘッドライト裏まで引き込んでおきます.
 万一,フード・オープナーのワイヤーが切れたら,LHヘッドライトを外して,中の紐を思いっきり引けばロックが外れるはずという仕掛けです.
 紐はクレモナ・ロープです.綿の代替品だそうですが,水に濡らすと固くごわごわになる素材です.ホームセンターなどで安価に入手できます.新たに購入なさるなら「綿ロープ」をおすすめします.
 この紐が絡まってフード・オープナーが動作不良を起こすようなことのないよう,紐はフード・オープナー・ワイヤーに沿ってタイラップで2〜3箇所(強く引けば動作する程度に)ゆわえてあります.

 
ロックからヘッドライト裏へロープを通す(左:ロック,右:ヘッドライト裏)



//References//

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